「鳥インフル論文公表にメリット」東大教授、概要明かす

 強毒性の鳥インフルエンザの研究論文が生物テロに悪用される恐れがあるとして、米政府の委員会から内容の修正を求められた東京大教授が、研究の概要を初めて明らかにし、「悪用の危険性よりも、論文を公表して研究を進め世界的大流行に備えるメリットの方が大きい」と訴えた。

 東京大医科学研究所の河岡義裕教授が日本時間で26日付の英科学誌ネイチャー(電子版)で発表した。

 この研究では、強毒性に関する遺伝子を鳥インフル由来、残りは2009年に大流行したインフルエンザA(H1N1)由来のウイルスを人工的に作った。これまでの鳥インフルは、哺乳類同士ではほとんど感染しないが、このウイルスは、くしゃみやせきなどでイタチの仲間のフェレットで感染が広まった。ワクチンで感染が防げることや、抗ウイルス薬で治療できることもわかった。 (2012年1月26日 朝日新聞)

そのとおり!


鎮痛剤、オーダーメードで 患者の遺伝子配列で適量予測

 患者の遺伝子の配列を調べることで、その人に適合した痛み止めの薬の量を副作用を抑えながら投与する方法を、東京都医学総合研究所の池田和隆参事研究員らのグループが開発した。同グループによると、人によって異なる鎮痛薬の適量を予測する治療法は、世界で初めてという。

 がんや手術後の痛み止めなどに使われる「オピオイド性鎮痛薬」について、効き目に影響する五つの遺伝子の配列を調べ、必要な投薬量を決める方法を数式化した。東京歯科大水道橋病院で、下あごの形成外科手術の際にこの治療法を始める。将来は、がん患者の痛みを和らげるために使うことを目指しており、すでに実験を始めているという。

 東大医学部付属病院麻酔科・痛みセンターの住谷昌彦助教は「鎮痛薬は麻酔医が経験と勘で投与していた。副作用があるので少なめにすることが多いが、少ないと患者さんは痛い。オーダーメードで必要量が分かれば、痛みを防ぐことができる」と話している。(2012年1月22日 朝日新聞)

とうとうオーダーメイド医療の時代が到来ですね。


蚕のさなぎを宇宙食に クッキーにも 相模原のJAXA

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパス(神奈川県)の一角に、小さな桑畑がある。

 5年ほど前、山下雅道・専任教授(63)が植えた。「蚕のえさです。宇宙食に蚕を利用する実験を進めています」

 山下さんは、人類の火星進出を視野に置いた「宇宙農業」を探究している。水、光、土壌などが極端に限られた環境で、いかに食料を生産するか。

 「蚕は効率よく動物性たんぱく質を得られる」と山下さん。大量の草や穀物が必要な牛などの家畜と比べ、蚕は少量の桑の葉ですみ、20日余りで幼虫の体重は1万倍に増える。

 人間が食べるのはさなぎだ。「いろいろ試したが、天ぷらがうまい。韓国ではさなぎの缶詰が出回るほどの人気です」と話す。

 山下さんは2005年、「宇宙農業サロン」を立ち上げ、100人近い専門家と研究を続けている。植物の中ではサツマイモ、大豆などが過酷な条件下の生産に向くことがわかったが、植物性たんぱく質だけでは栄養が足りない。それを蚕などの昆虫食で補う。

 「さなぎはちょっと」と尻込みする人のために、お菓子も開発した。砕いたさなぎとサツマイモ粉、おからなどを混ぜた「ヘルシーシルキー火星クッキー」。

 試食してみた。シナモンの香りとほのかな甘み。さなぎのつぶつぶ感もある。ううむ。宇宙に飛び出す覚悟があれば、乗り越えられる味だ。(2012年1月21日 朝日新聞)

ちょっと普通の感覚だと、食べられないかもしれませんね。


鳥インフル研究自主停止 60日間、H5N1論文著者ら

 強毒性鳥インフルエンザH5N1の論文に対して米政府のバイオセキュリティーに関する委員会が生物テロへの懸念から内容の一部削除を掲載前に求めた問題で、論文の著者らが20日、「今後の研究のあり方について議論する時間が必要だ」として、H5N1に関する研究を60日間自主的に停止するとの声明文を発表した。

 オランダ・エラスムス医療センターのフーシェ教授と米ウィスコンシン大の河岡義裕教授(東京大医科学研究所教授)ら39人が連名で、問題の論文の投稿先となった米科学誌サイエンスと英科学誌ネイチャーに同時に発表した。研究の一時停止について米国立保健研究所(NIH)でも、コリンズ所長らが「NIHや米疾病対策センター(CDC)など米政府機関が実施する研究も同調することになる」との声明を発表した。 (2012年1月21日 朝日新聞)

これは実に難しい問題である。


iPS細胞から血小板、臨床試験へ 東大・京大チーム

 東京大と京都大のチームが、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から血小板と呼ばれる血液成分を作り、止血剤として使う臨床試験(治験)を米国で計画している。2015年に米当局への申請を目指す。iPS細胞の究極的な目標である組織や臓器の再生ではないが、別の形の先進的な臨床応用例となる。

 血液を固める働きがある血小板を利用した血小板製剤は、血液の病気の治療や心臓の手術などに欠かせない。しかし献血液から作るためにウイルス混入の恐れがあり、採血から4日間しか保存できないなどの課題がある。

 だが皮膚細胞などから作ったiPS細胞を変化させて血小板にする方法では、事前にウイルスのチェックができるうえ、血小板になる手前で止めた細胞は長期間の凍結保存ができる。 (2012年1月20日 朝日新聞)

アメリカのほうが研究をすすめるのに適しているのでしょうか。


うるう秒、各国の対立解けず 議論12年…存廃先送り

 地球の自転の遅れに合わせて原子時計の時刻を調整するために挿入される「うるう秒」の廃止問題は19日、結論が先送りされた。「1秒」をめぐって専門家たちが12年間話し合ってきたが、主要国の賛否が割れたうえ、「なぜ今、議論しなければいけないのか」といった根本的な疑問も噴き出した。

 「この廃止提案に賛成、反対だけでなく、この問題を完全には理解していない国もある。提案は承認できず、さらなる研究のために(専門家らの)部会に差し戻す」。この日、スイス・ジュネーブで開かれた国連の国際電気通信連合(ITU)の無線通信総会は、ニュージーランドのジャミーソン議長がこう宣言し、結論を持ち越した。決着は早くても次の総会が開かれる2015年になりそうだ。

 国連筋によると、各国は前夜遅くまで非公式に接触し、合意の可能性も探った。だが、廃止派の米国、日本、フランスと、存続派の英国やカナダ、中国の対立は乗り越えられず、「時間切れ」に。ITUとしては異例の多数決による投票に持ち込むとのうわさも流れたが、193カ国加盟の国連の会議で賛否が割れると、のちのちの国際的な対立の火種になりかねない。

 結局、対立をそのまま総会に持ち込み、各国が立場を言い合う事態になった。 (2012年1月20日 朝日新聞)

面白い議論ですね。


アップルやグーグル、マイクロソフト、サムスンがスマホにやらせたいこととは

アップルやグーグル、マイクロソフト、サムスンがスマホにやらせたいこととは何か?
答えは「パソコンでできることをすべてスマートフォンでできるようにしたい」だろう。
最近のスマートフォンの技術の動向を眺めていると、確かに答え通りなのだ。
パソコンをどんどん小型化していったら、こうなりました、ということ。
私は、スマホは所有していないが、第3者の立場から言いたいことは、「スマホにしかできないことは無いの?」
まだまだ、パソコンで事は足りる。そのうち、パソコンを抜かすスマホが登場すれば、スマホの購入を考えたい。
もちろん、みんながやっていることは凄い。これだけは声を大にして言いたい。きっともっともっとすごいことができる日が来る。

iPS細胞、仏企業に特許使用認める契約

 京都大学の山中伸弥教授らが開発したiPS細胞(新型万能細胞)の特許管理会社「iPSアカデミアジャパン」(京都市)は10日、フランスの民間企業「ベクタリス」とiPS細胞の特許使用を認める契約を結んだと発表した。

 アカデミア社は国内外で約40機関と契約しているが、昨夏に欧米で特許が成立してからは初めて。

 ベクタリス社は製薬企業などを対象に、細胞への遺伝子導入に使うウイルスのベクター(運び役)などを開発・販売している。今後、自社技術と組み合わせて効率的にiPS細胞を作製できるベクターを開発し、研究用に販売する予定。

2012年1月10日 読売新聞)

せちがない世の中じゃのう

人工知能が東大に合格する日 10年後めざし研究

 国立情報学研究所が中心となり、10年間で東京大学の入試に合格する人工知能を開発するプロジェクトが始まった。コンピューターの性能向上は著しく、すでにチェスやテレビのクイズ番組で人間のチャンピオンを破るまでに進歩した。いつごろ実現するのか、そのとき大学入試にどのような影響を及ぼすのか、静かな波紋を広げている。(2012年1月9日 日本経済新聞)

とても恐ろしい研究である。人間を超えた頭脳を持つコンピュータ、もし、自分で学習できるとしたら、と想像すると怖い。

薬の副作用データ、日本語で検索 京大教授らが開発

 米食品医薬品局(FDA)が公開している薬の副作用報告を独自に整理、日本語で検索できるデータベースを京都大の奥野恭史教授(薬学)らが開発した。医師や薬剤師が、世界の最新の副作用情報を知ることができ、海外で先に発売された薬を使うときに、副作用を調べるのにも役立ちそうだ。

 薬は販売後に重い副作用が出ても、添付文書の改訂には時間がかかる。世界の最新情報を早く調べれば、副作用の被害者を減らせると期待されている。

 FDAは、薬の副作用の報告を集めており、1997年から現在まで8600の薬について400万以上の報告を公開している。ただ、情報が並んでいるだけで、誰でも簡単に検索できるような形になっておらず、医療現場では使いにくいとの指摘が出ていた。

 そこで、奥野教授らは、生物学や化学、情報科学を組み合わせた手法で、このデータを独自に整理。世界中の医薬品名とその主成分を厳密に関連づけたり、日本語に翻訳したりして、簡単に検索できるシステムを作った。薬の名前から副作用の一覧、患者がどうなったか、などがわかるようにして、もとの報告書の閲覧もできるよう工夫した。FDAや世界保健機関(WHO)などが使っている手法を使って、情報の信頼性も判断できるようにした。

 このデータベースでは、副作用情報が早く入手できることも確認できた。抗インフルエンザ薬、タミフルの添付文書に異常行動が追加されたのは04年だが、データベースで調べると、03年6月には異常行動との関連性が示されていた。

 検索サービスは、医療従事者や製薬会社を対象に、京都大学発ベンチャーの京都コンステラ・テクノロジーズが有料で提供している。(2012年1月7日 朝日新聞)

素晴らしいですね。


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